日本の政治・経済の中心地『永田町』で、手しごと再生工房「RebornArt」(運営:日本ふるさと手しごと協会)によるトーク&交流会のコミュニティイベントを2017年3月22日に開催しました。テーマは”伝統的な働き方をリノベーションする”と題して、伝統産業に関わるゲストが登壇。直前のイベント告知にも関わらず26名の参加者が集まり、「伝統産業での働き方改革」について話し合いました。

伝統産業の話題の経営者と編集長がゲスト登壇

ガイアの夜明けで話題騒然、全国の商工会から講演依頼が殺到した「東京下町の左官屋(原田左官工業所)が実践する教育プログラム『モデリング』」を実践する同社代表取締役社長・原田宗亮氏と「日本の職人の技術や文化を、動画で残していく」ことをミッションに活動を続けるニッポン手仕事図鑑編集長・大牧圭吾氏を迎えたトーク&交流会は、これからの働き方改革について考える機会となりました。

前半1時間は、ゲストによるプレゼンテーションとトークセッション。まず最初に、有限会社原田左官工業所の代表取締役・原田宗亮さんがプレゼンテーション。原田左官工業所は「8人の女性職人を採用・育成していて、全部で46名いるうちで20代が9名、30代は18名と若い職人が多いのが特徴」。左官業界の平均は60歳と言われる中で、過半数が20代・30代というのは非常に珍しい事例です。

原田さん

プレゼンテーションをする原田さん(右)

教育プログラム『モデリング』で若手職人育成

左官職人は一人前になるまで、伝統的な指導方法に頼ると10年はかかるそうです。しかし、現代社会にマッチした『モデリング』という教育プログラムを開発したことで、数年で技術を習得できる方法を実践されています。一流の左官職人の仕事を動画に撮影し、「繰り返し観て学ぶ」といった効率的な学習法です。

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この教育プログラムは、「なかなか後継者が育たない」と悩む全国の中小企業経営者・管理職にも反響を呼んでいます。「若者が集まらず、育たないのは、ひとえに会社の教え方に問題があるから」と原田さん。伝統産業がモデルケースにはなっていますが、飲食、介護、運送業など多方面の企業からも問い合わせが殺到しているそうです。

動画撮影を通して職人と地域の魅力を発信

次にプレゼンテーションされたのは、「日本の職人の技術や文化を、動画で残していきたい」というミッションを抱え、動画による伝統技術の保存活動を続ける ニッポン手仕事図鑑・大牧圭吾編集長。

大牧さん

プレゼンをする大牧さん(左)

ニッポン手仕事図鑑は東京を本拠地としながら、秋田県鹿角市にサテライトオフィスを開設。これまでも鹿角市の移住促進PR動画など”地域で働く人たちの姿”を追い、美しく魅力的な動画を発信されています。今や動画による情報発信は当たり前の世界になりつつあります。”働く姿”を追い続ける動画制作プロ集団のリーダーの元には、多くの若手ビデオグラファーが集まっています。

地方自治体からの委託業務で、「移住促進」や「観光PR」として職人動画を撮る機会が多いそうです。今後は、動画による情報発信を通して培った地域とのネットワークを活かしながら、職人の人材育成にも貢献していきたいと話されていました。

ニッポン手仕事図鑑による「きりたんぽ職人」動画

後半の1時間は、軽飲食をつまみながらの交流会。ゲストの原田さんと大牧さんを囲みながら、参加者同士の会話が弾みました。中には、職場から片道2時間弱かけて駆けつけた参加者も。伝統産業の業界から、伝統工芸の職人支援をするNPO、メディアやIT業界まで多種多様な面々が集ったイベント。今後は企画をアップデートしながら、定期的に開催していく予定です。お楽しみに!

一般社団法人日本ふるさと手しごと協会が運営する「手しごと再生工房”RebornArt”」では、コミュニティイベント『RebornArt Salon』を今後開催していく予定です。公式Facebookページにて告知をしますので、フォローをお願いします。